琴言譚[きんげんたん]

今、救世主なら語る

老後の面倒は外国人にみてもらおう

ついにやった。これだけのことを。政府は単純労働を含む外国人労働者の受け入れを拡大する出入国管理法改正案を閣議決定したのだ。来年4月の制度創設を待って続々と単純労働者が日本に流入してくる。経済成長もインバウンド(訪日外国人)、それを御世話す…

あっぱれ国税庁

久しぶりの快挙である。国税庁が約50カ国・地域の金融機関にある日本人の口座情報約40万件を入手したという。租税回避地(タックスヘイブン)の情報も含まれており、国境をまたぐ資産隠しなどの解明につながる可能性がある。税金の支払いは国民の三大義…

どこか変だよ、九州電力

九州電力が奇妙な発表をした。週末の13日と14日、九州7県の太陽光と風力の再生可能エネルギー発電事業者に一時的な発電停止を求める可能性が高いと発表したのだ。つまり太陽光と風力を使って発電した電気が「いらなくなる」というわけだ。再稼働を目指…

ローマは休日で滅んだ 2

2019年の5月1日が祝日となる。天皇陛下の退位と皇太子さまの新天皇即位がかさなる重要な日であるというのがその理由。おかげで来春のゴールデンウィークは10連休となる。「さすが安倍首相。働きバチの日本人も公式に休日となれば、大手を振って休む…

1%か2%か。それが問題だ。

日銀があれほど上げたがっていた物価はなかなか上がらないのに青天井で上がっているものがある。防衛費だ。2019年度予算の概算要求では防衛費は5兆2986億円。防衛省の言い値ベースというものの5年連続で過去最大(概算時)。背景には自民党が防衛…

貧乏人救済銀行が日本にやってくる

スルガ銀行の闇はどこまで深いのか。不適切融資を調べてきた第三者委員会は9月7日、預金残高の改ざんなど書類の偽装が「全般にまん延していた」と指摘、これを受ける格好で創業家の岡野光喜会長、米山明広社長など計5人の役員が辞任した。異常事態だがお…

高級寿司店よりも怖い、陸上イージス

銀座の寿司屋の暖簾をくぐり「さて、何を握ってもらおうか」とメニューを見ると「時価」。これで尻込みしない庶民はいないだろう。しかし、日本は平気だという。陸上配備型迎撃ミサイルシステム「イージス・アショア」(陸上イージス)を実質「時価」で米国…

「共同開発」の罠にまた日本がはまる

どこまで日本は米国にかしづくのか。日本は米国と共同で弾道ミサイル防衛を担うイージス艦向けの次世代レーダーを共同開発するという。しかも現在の2倍以上の半径1000キロ超の探知能力を持つ高性能なレーダーをだ。それを日本が持つ世界最高水準の半導…

銀行潤い、国民泣く

日銀が危ない。市場に回るお金の量を増やすため、民間の銀行が持つ国債を日銀が買い取り、お金に換えてきたのだが、それが日銀の重荷になっているのだ。日銀から民間銀行に回したはずのお金は、庶民に回されることなく再び日銀に逆流、これが日銀の経営を痛…

日本は米国の植民地です

行く意味があったのだろうか。安倍晋三首相の訪米である。北朝鮮問題では従来通りの「圧力の維持」で進展なし、その一方で18日に米国が発動した「鉄鋼・アルミ製品の輸入制限を外すように」という日本の要求は突っぱねられた。まったく成果ゼロ。今後、日…

ジャパンファーストとなぜ言えぬ(5)〜罪状は国を売った罪だ~

「私が全責任をとります」。政治家や官僚がよく口にする言葉だ。しかしこの「責任をとる」という言葉、実はかなりくせ者だ。「責任をとる」って何?いったいどうやってとるつもりなのか。まさか、辞任をもって責任をとったと言うつもりじゃないだろうな。●「…

ジャパンファーストとなぜ言えぬ(4)~人の石垣が崩れる~

人は城、人は石垣、人は堀、情けは味方、仇は敵なり――。「人こそ城であり堀である、人を大切にしない国はやがて滅ぶ」という武田信玄の戒めの言葉だとされる。実際に信玄がそう言ったのか真偽は定かではないが、もし信玄が今の日本を見たら何というだろうか…

ジャパンファーストとなぜ言えぬ(3)〜企業なりて国民枯る〜

一将功成りて万骨枯る(いっしょうこうなりてばんこつかる)――。一人の将軍の輝かしい功名の陰には、戦場に命を捨てた多くの兵士があるというのがその意味。成功者・指導者ばかりが功名を得るのを嘆く言葉だが、今の日本の企業と国民の関係はこれに極めて似…

ジャパンファーストとなぜ言えぬ(2)~トヨタが国を売る~

おもねったかいがあったというもの。米トランプ大統領が1月30日(日本時間31日)に実施した一般教書演説でトヨタ自動車とマツダの名前をあげ、米国の雇用拡大に貢献した企業として賞賛してくれたのだ。米国での新工場建設が評価された格好で、米政権と…

ジャパンファーストとなぜ言えぬ(1)〜強い通貨の国が強い〜

スイスで開かれた世界経済フォーラム年次総会(ダボス会議)に出席した米トランプ大統領。米国の現職大統領の出席は18年ぶりというだけあって、発言に世界の注目が集まったが「期待通り」、その言葉は世界を揺るがせた。テレビのインタビューに対しトラン…

屈辱のJBIC、ウラン濃縮会社買収

耳を疑った。日本政府が、国際協力銀行(JBIC)を通じて欧州のウラン濃縮大手、ウレンコ社(本社・英国)の買収交渉に入ったというのだ。福島第1原発の事故を引き合いに出すまでもなく原発の難しさは身に染みたはず。にもかかわらず、国自らがウラン濃…

どこか卑屈だ、郵便局

「違うんだよな」と言いたくなる。日本郵便が4月から全国の郵便局で訪日外国人向けのサービスを本格的に始めるという。全2万の直営局に翻訳システムを導入し、窓口での外国人の接客対応を向上させる。いったいどこにそんなニーズがあるというのだろうか。…

安倍首相はビスマルク

この国は大丈夫か。先日の大手新聞にこんな記事が掲載された。「ビスマルク流」の安倍外交――。1971年生まれの慶応大学の教授が書いた記事で、安倍首相はドイツの、「鉄血宰相(独: Eiserner Kanzler)」ビスマルクだと賞賛しているのだ。ドイツ統一を成し遂…

実感なき「いざなぎ越え」のワケ

今景気は絶好調である――。そう言えば驚く人も多いだろう。内閣府は9月の景気動向指数(CI、2010年=100)の基調判断を「改善を示している」に据え置き、2012年12月から始まった景気回復期が58カ月間と高度成長期の「いざなぎ景気」を超え…

ルールはこちらが決める

「天皇陛下の御所だろうが例外はない」――。これが対等の国に対する態度か。米国の警備責任者は米トランプ大統領が天皇、皇后両陛下と会見するにあたり「大統領が行くところは事前にすべて我々がチェックするのがルールだ」と主張、御所への事前の立ち入りを…

軽く1丁あがりのトランプ訪日  

「スコアは国家機密だ」――。トランプ米大統領とのゴルフを終えた安倍晋三首相は記者団にこう語り笑いを誘った。しかし、安倍首相が本当に国家機密にしておきたかったのは翌日の貿易不均衡を巡るトランプ大統領とのやり取りだっただろう。北朝鮮情勢が緊迫し…

外交は死んだのか

もはやこれは外交とは呼べない。11月5日午前10時40分すぎ、トランプ大統領がメラニア夫人とともに着陸したのは成田空港でも羽田空港でもない。米軍横田基地だった。しかも午前11時すぎから始まった歓迎式典とスピーチも基地の格納庫。いったい人様の家を…

北朝鮮との戦争、始めました

分かってはいた。しかし、言われてみればやはり衝撃だ。9月19日、小野寺五典(いつのり)防衛相の記者会見での発言。北朝鮮を巡る有事対応について「緊急の場合の事後承認制度がある」と語ったのだ。その言葉の意味は、つまりこういうことだ。「北朝鮮の…

聖子が便器の水を飲む日

第3次安倍内閣の内閣改造で最大のサプライズの1つは野田聖子の入閣であることに異論はないだろう。ポスト安倍への意欲を隠さない異分子を身内に取り込み、「安倍下ろし」の芽を摘む安倍側の作戦に、あえて乗った格好の野田。手をこまぬいていれば安倍から…

東電よ、奇跡を知れ

原子力規制委員会が6月28日、東京電力の福島第1原子力発電所を取り囲む地下の「凍土遮水壁」を全面凍結させることで大筋合意した。これまで凍結させずに残していた1カ所を凍結させ、福島第1原発を完全に「凍土遮水壁」で取り囲む。この「凍土遮水壁」…

炭素減らして放射能漏れの愚

バカにしてる――。そうでなければ国民を無視している。6月9日。経済産業省が国のエネルギー基本計画に将来の原子力発電所の新増設の必要性などを明記する方針であることが明かになった。その前々日、茨城県大洗町の日本原子力研究開発機構で大量のプルトニ…

今度は野村不動産ですか

話が違うではないか。日本郵政だ。「経営の効率化が遅い」「グローバル化が進んでいない」。だから、プロが稼げる体質に転換するのではなかったのか。なのに儲けるどころか、2017年3月期の連結最終損益は400億円の赤字に転落した。2007年の郵政…

日本郵政が踏んだ東芝の轍(てつ)

日本郵政が大変だ。2015年に買収したオーストラリアの物流会社の業績が振るわず17年3月期の連結決算で数千億円規模の損失を計上するという。場合によっては最終利益のかなりの部分が吹き飛びかねない。民間から人材を招聘(しょうへい)、その揚げ句…

サムライ・ジャパンが泣いている

日本が跪(ひざまづ)いた。国連本部で始まった核兵器を法的に禁止する「核兵器禁止条約」の制定交渉への参加を見送ったのだ。核武装を強化する方針の米トランプ政権に配慮、核兵器廃絶に向けた活動を自ら放棄するこの判断は、日本が米国に追従するだけの主…

ローマは休日で滅んだ 1

働き方改革が社会的な流れになりつつある。「1日の労働時間を8時間」と定める現行の労働基準法の順守を促すもので、大企業を中心に「休むことはいいことだ」といわんばかりに半ば強制的に社員を早く帰す会社が急増している。余暇を楽しみ、明日への英気を…