琴言譚[きんげんたん]

今、救世主なら語る

銀行潤い、国民泣く

日銀が危ない。市場に回るお金の量を増やすため、民間の銀行が持つ国債を日銀が買い取り、お金に換えてきたのだが、それが日銀の重荷になっているのだ。日銀から民間銀行に回したはずのお金は、庶民に回されることなく再び日銀に逆流、これが日銀の経営を痛…

日本は米国の植民地です

行く意味があったのだろうか。安倍晋三首相の訪米である。北朝鮮問題では従来通りの「圧力の維持」で進展なし、その一方で18日に米国が発動した「鉄鋼・アルミ製品の輸入制限を外すように」という日本の要求は突っぱねられた。まったく成果ゼロ。今後、日…

ジャパンファーストとなぜ言えぬ(5)〜罪状は国を売った罪だ~

「私が全責任をとります」。政治家や官僚がよく口にする言葉だ。しかしこの「責任をとる」という言葉、実はかなりくせ者だ。「責任をとる」って何?いったいどうやってとるつもりなのか。まさか、辞任をもって責任をとったと言うつもりじゃないだろうな。●「…

ジャパンファーストとなぜ言えぬ(4)~人の石垣が崩れる~

人は城、人は石垣、人は堀、情けは味方、仇は敵なり――。「人こそ城であり堀である、人を大切にしない国はやがて滅ぶ」という武田信玄の戒めの言葉だとされる。実際に信玄がそう言ったのか真偽は定かではないが、もし信玄が今の日本を見たら何というだろうか…

ジャパンファーストとなぜ言えぬ(3)〜企業なりて国民枯る〜

一将功成りて万骨枯る(いっしょうこうなりてばんこつかる)――。一人の将軍の輝かしい功名の陰には、戦場に命を捨てた多くの兵士があるというのがその意味。成功者・指導者ばかりが功名を得るのを嘆く言葉だが、今の日本の企業と国民の関係はこれに極めて似…

ジャパンファーストとなぜ言えぬ(2)~トヨタが国を売る~

おもねったかいがあったというもの。米トランプ大統領が1月30日(日本時間31日)に実施した一般教書演説でトヨタ自動車とマツダの名前をあげ、米国の雇用拡大に貢献した企業として賞賛してくれたのだ。米国での新工場建設が評価された格好で、米政権と…

ジャパンファーストとなぜ言えぬ(1)〜強い通貨の国が強い〜

スイスで開かれた世界経済フォーラム年次総会(ダボス会議)に出席した米トランプ大統領。米国の現職大統領の出席は18年ぶりというだけあって、発言に世界の注目が集まったが「期待通り」、その言葉は世界を揺るがせた。テレビのインタビューに対しトラン…

屈辱のJBIC、ウラン濃縮会社買収

耳を疑った。日本政府が、国際協力銀行(JBIC)を通じて欧州のウラン濃縮大手、ウレンコ社(本社・英国)の買収交渉に入ったというのだ。福島第1原発の事故を引き合いに出すまでもなく原発の難しさは身に染みたはず。にもかかわらず、国自らがウラン濃…

どこか卑屈だ、郵便局

「違うんだよな」と言いたくなる。日本郵便が4月から全国の郵便局で訪日外国人向けのサービスを本格的に始めるという。全2万の直営局に翻訳システムを導入し、窓口での外国人の接客対応を向上させる。いったいどこにそんなニーズがあるというのだろうか。…

安倍首相はビスマルク

この国は大丈夫か。先日の大手新聞にこんな記事が掲載された。「ビスマルク流」の安倍外交――。1971年生まれの慶応大学の教授が書いた記事で、安倍首相はドイツの、「鉄血宰相(独: Eiserner Kanzler)」ビスマルクだと賞賛しているのだ。ドイツ統一を成し遂…

実感なき「いざなぎ越え」のワケ

今景気は絶好調である――。そう言えば驚く人も多いだろう。内閣府は9月の景気動向指数(CI、2010年=100)の基調判断を「改善を示している」に据え置き、2012年12月から始まった景気回復期が58カ月間と高度成長期の「いざなぎ景気」を超え…

ルールはこちらが決める

「天皇陛下の御所だろうが例外はない」――。これが対等の国に対する態度か。米国の警備責任者は米トランプ大統領が天皇、皇后両陛下と会見するにあたり「大統領が行くところは事前にすべて我々がチェックするのがルールだ」と主張、御所への事前の立ち入りを…

軽く1丁あがりのトランプ訪日  

「スコアは国家機密だ」――。トランプ米大統領とのゴルフを終えた安倍晋三首相は記者団にこう語り笑いを誘った。しかし、安倍首相が本当に国家機密にしておきたかったのは翌日の貿易不均衡を巡るトランプ大統領とのやり取りだっただろう。北朝鮮情勢が緊迫し…

外交は死んだのか

もはやこれは外交とは呼べない。11月5日午前10時40分すぎ、トランプ大統領がメラニア夫人とともに着陸したのは成田空港でも羽田空港でもない。米軍横田基地だった。しかも午前11時すぎから始まった歓迎式典とスピーチも基地の格納庫。いったい人様の家を…

北朝鮮との戦争、始めました

分かってはいた。しかし、言われてみればやはり衝撃だ。9月19日、小野寺五典(いつのり)防衛相の記者会見での発言。北朝鮮を巡る有事対応について「緊急の場合の事後承認制度がある」と語ったのだ。その言葉の意味は、つまりこういうことだ。「北朝鮮の…

聖子が便器の水を飲む日

第3次安倍内閣の内閣改造で最大のサプライズの1つは野田聖子の入閣であることに異論はないだろう。ポスト安倍への意欲を隠さない異分子を身内に取り込み、「安倍下ろし」の芽を摘む安倍側の作戦に、あえて乗った格好の野田。手をこまぬいていれば安倍から…

東電よ、奇跡を知れ

原子力規制委員会が6月28日、東京電力の福島第1原子力発電所を取り囲む地下の「凍土遮水壁」を全面凍結させることで大筋合意した。これまで凍結させずに残していた1カ所を凍結させ、福島第1原発を完全に「凍土遮水壁」で取り囲む。この「凍土遮水壁」…

炭素減らして放射能漏れの愚

バカにしてる――。そうでなければ国民を無視している。6月9日。経済産業省が国のエネルギー基本計画に将来の原子力発電所の新増設の必要性などを明記する方針であることが明かになった。その前々日、茨城県大洗町の日本原子力研究開発機構で大量のプルトニ…

今度は野村不動産ですか

話が違うではないか。日本郵政だ。「経営の効率化が遅い」「グローバル化が進んでいない」。だから、プロが稼げる体質に転換するのではなかったのか。なのに儲けるどころか、2017年3月期の連結最終損益は400億円の赤字に転落した。2007年の郵政…

日本郵政が踏んだ東芝の轍(てつ)

日本郵政が大変だ。2015年に買収したオーストラリアの物流会社の業績が振るわず17年3月期の連結決算で数千億円規模の損失を計上するという。場合によっては最終利益のかなりの部分が吹き飛びかねない。民間から人材を招聘(しょうへい)、その揚げ句…

サムライ・ジャパンが泣いている

日本が跪(ひざまづ)いた。国連本部で始まった核兵器を法的に禁止する「核兵器禁止条約」の制定交渉への参加を見送ったのだ。核武装を強化する方針の米トランプ政権に配慮、核兵器廃絶に向けた活動を自ら放棄するこの判断は、日本が米国に追従するだけの主…

ローマは休日で滅んだ

働き方改革が社会的な流れになりつつある。「1日の労働時間を8時間」と定める現行の労働基準法の順守を促すもので、大企業を中心に「休むことはいいことだ」といわんばかりに半ば強制的に社員を早く帰す会社が急増している。余暇を楽しみ、明日への英気を…

ゴルフプレー代 51兆円なり

日本の安倍晋三首相がトランプ米大統領とフロリダ州パームビーチで約5時間、ゴルフに興じた。ホワイトハウスで会談後、大統領の専用機でトランプ氏の別荘に移動、常の1・5倍の27ホールを回る盛り上がりぶりに政府関係者や経済界は「日米の絆が一段と深…

陰にいるのはコイツらだ(下)

●カジノの裏に孫正義がいた 「シンゾウ」――。トランプ米大統領は安倍晋三首相のことをこうは呼ばない。先進国のトップの中で日本がいち早く米国詣(もう)でを果たし、日米の友好関係の大切さをいくら説いてもだ。しかし、ソフトバンクグループの孫正義社長…

陰にいるのはコイツらだ(上)

米国の第45代大統領に共和党のドナルド・トランプ氏(70)が20日正午(日本時間21日午前2時)、就任した。「米国第1主義」を掲げ、これまでの世界の潮流を完全否定するトランプ氏。それにしてもいったい就任前にこれほど注目された大統領はいただ…

ジャパニーズ・トランプはいないのか

「想定外」――。2016年を象徴する言葉を1つ挙げるとするなら、この言葉になるだろう。英国の欧州連合(EU)離脱、米大統領選でのヒラリーの敗北など今年は想定を覆す事件が勃発し続けた。しかし、目立たないが決して見過ごしてはならないのが日本が引…

プライドはないのか

世界が驚いた。国連総会第1委員会(軍縮)で核兵器を法的に禁止する「核兵器禁止条約」について、日本がこれを議論することに反対したのだ。非核三原則を国是とし平和国家としての地歩を固めてきた日本。その日本が核兵器保有を認めたことで日本は完全に信…

ソロスが間違えた

天才投資家ジョージ・ソロス。アジア通貨危機を演出し、イングランド銀行を打ち負かしたその男が読み間違えた。米大統領選でだ。もちろん読み間違えたのはソロスだけではない。世界が間違えた。100%クリントン――。その予想が外れた瞬間は「富裕層の富裕…

文殊読みの「もんじゅ」知らず

「高速増殖炉原型炉」――。これ戒名ではない。プルトニウムとウランを混ぜ合わせたMOX燃料を使用した発電プラントのことだ。日本では福井県敦賀市で研究が進む。原発何基分もの威力を持つ増殖炉に、つけられた名前は「もんじゅ」。獅子を乗りこなす文殊菩…

島は2つで歯車を回せ

北方領土問題が解決に向け動きだそうとしている。安倍晋三首相とロシアのプーチン大統領が今秋から年末にかけ会談するのを機に、日ロの政府が落としどころを探る動きを活発化させているからだ。ここは日本も分別をわきまえ歯舞、色丹の2島で合意し、両国の…