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琴言譚[きんげんたん]

今、救世主なら語る

島は2つで歯車を回せ

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    北方領土問題が解決に向け動きだそうとしている。安倍晋三首相とロシアのプーチン大統領が今秋から年末にかけ会談するのを機に、日ロの政府が落としどころを探る動きを活発化させているからだ。ここは日本も分別をわきまえ歯舞、色丹の2島で合意し、両国の新しい時代を引き寄せるべきだ。日本のソケットの穴は2つ、4つのコンセントのピンは刺さらない。

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※読売新聞記事より

 

●米国の間隙(かんげき)をつけ


日ロ急接近の理由はプーチン氏と安倍氏の個人的な信頼関係。これまで両氏は14回の会談を行っており、気脈は通じてきている。実際、柔道家でもあるプーチン氏は親日家で知られ、安倍氏プーチン氏を「ウラジミール」とファーストネームで呼ぶほど。その2人が11月にペルー、そのわずか1カ月後の12月には安倍氏の地元である山口県で会談することが決まったわけだから、「両国の間で何か劇的な進展があるかもしれない」との期待が高まるのも当然だ。
確かにそのサインはある。23日にまでロシア大統領府が明かにしたところによると、ロシアのプーチン氏が日本との経済協力を担当するポストの新設を決め、10月15日までに人選と権限について提案するようメドベージェフ首相に指示したというのだ。これは日本政府が対ロ経済協力の担当相を新設したことに対応した措置ではあるが、両国がまず経済から歩み寄ろうという意思を明確にしたものといえよう。

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●整う環境


まずは経済、次に領土問題、そして平和条約締結と日ロの関係が進展することを期待したいところだが幸いその環境は整っている。最たるものが米国だ。米国はちょうどオバマ大統領の任期切れが迫り11月には大統領選もある。いわば外交の空白期間に入っており、日ロが急接近することに横やりを入れる余裕がない。一方、交渉相手のロシアも原油安と欧米の制裁により経済状況はかなり厳しく、日本との関係強化を急ぎたいところだ。
しかし、何よりも重要なのは日本である。アベノミクスの生命線である株価は伸び悩み、銀行の収益悪化などマイナス金利の副作用も顕在化し始めている。頼みの中国は不安材料満載で、とても日本の経済をけん引するどころではない。袋小路に差し掛かっていることは明白で、ここは一気に北に進路をとり、ロシアとの連携で苦境を脱したいところだ。

 

●御稜威(みいつ)※は北から


御稜威は北から下りる。ロシアとの交渉をまとめ平和条約締結によりロシアという巨大なニューマーケットが本格的に開かれるとともに、北方領土周辺の石油をはじめとした資源開発にも目鼻がつく。単なる心理的効果ではなく、構造的なプラスの材料が北にはいくつも埋まっているのだ。
その北の御稜威を手中に収めるため、日本は正々堂々、4島返還の主張を放棄すべきだ。1956年の日ソ共同宣言にそって歯舞、色丹の2島を返還してもらい、択捉、国後の2島は譲る。これが正解だ。ロシアも2島なら「ダー」※となる。

 

●ソケットの穴は2つ


よく考えて欲しい。日本のソケットの穴は2つ。これで証明しているではないか。4島にこだわることは、交渉をまとめないための方便だ。2つに絞る。ここにこそロシアとの交渉のツボがある。肝心なのは領土を増やすことではない。電源を入れること。ソケットの穴2つにピンを差し、金龍国ニッポンにスイッチを入れることだ。そうすれば、歯車が回りだす。 (了)

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※御稜威(みいつ)…「厳 (いつ) 」を敬っていう語。天皇や神などの威光。「―津々浦々に及ぶ」

※ダー【Да】(ロシア語)…日本語で「はい 」の意。

○関連記事『北北北に進路をとれ』

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