琴言譚[きんげんたん]

今、救世主なら語る

ジャパンファーストとなぜ言えぬ(5)〜罪状は国を売った罪だ~

「私が全責任をとります」。政治家や官僚がよく口にする言葉だ。しかしこの「責任をとる」という言葉、実はかなりくせ者だ。「責任をとる」って何?いったいどうやってとるつもりなのか。まさか、辞任をもって責任をとったと言うつもりじゃないだろうな。
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●「モリトモ」の国税庁長官辞任
9日、財務省の前理財局長の佐川宣寿国税庁長官(60)が辞任した。学校法人「森友学園」への国有地売却をめぐる混乱の責任をとったという。佐川氏は売却契約を結んだ際の理財局長。売却手続きに問題はなく、交渉記録も廃棄したと国会で答弁し、批判を受けていた。疑惑が解明されないなかでの辞任は、安倍政権への打撃となるとの見方も強い。
   森友問題は国有地が8億円強値引きされて売却された経緯が国会で問われた。佐川氏は2017年に国会で「(交渉記録は)全て廃棄した」と説明。売却手続きにも問題はなかったと繰り返した。その後、財務省の内部文書が多数見つかり、野党から虚偽答弁との批判を受けた。

こうした騒動を巻き起こしながらも安倍政権を守り抜いた論功行賞で、佐川氏は2017年7月、国税庁長官に就任した。しかし、この国税庁長官の就任は相当の波乱ぶくみだった。国税庁長官の場合、そのポストにつく新長官は代々、就任記者会見を開くのが決まり。ところが佐川氏はそれを開かなかった。

    国税庁長官という徴税業務を担う国の最高機関のトップが、マスコミの前に顔すら出さず、国民への説明責任も果たさない傍若無人さは前代未聞。批判は渦巻いていたが、ついにここに来てこらえ切れず辞任となった。


●要は「国を売った」
それにしても、一般の人はよくわからないだろう。いったいこの問題の本質はどこにあるのか。事件が劇場型に展開していくためにマスコミはやたら「モリトモ」「モリトモ」と騒ぐが、何がそんなに問題なのかよくわからない。要するにこうだ。「国を売る」行為が問題なのである。
   安倍首相は自分のお友達である籠池泰典氏に国の財産を格安で払い下げたのだ。財務省の理財局というのは国の財産を管理するのが仕事。そのトップである佐川氏は安倍氏が国の財産を不正にお友達に安く譲る手伝いをし、その事実を隠蔽し、その見返りに国税庁長官のポストを手に入れた。最近、都内に1億円の自宅を建てたという。
   卑しいではないか。安倍氏にしても佐川氏にしても。国を守る立場の人間が反対に国を売る。そして私服を肥やす。佐川氏は「丁寧な説明が足りなかった」というが、どう「丁寧に」説明してもらっても、国民は納得すまい。「時間をつくして丁寧に説明」すれば、国民は安倍政権の詐欺を「理解」するとでも思っているのか。

  9日、この問題を巡り近畿財務局の職員が自殺をした。公務員にとって上司の命令は絶対だからこの職員は安倍氏が国を売った事実の隠蔽に加担させられた。抵抗できなかった。そしてその事実が今、明るみに出ようとしている。すべてが明かになる前に命を絶ったのだ。
   しかし、重要なのはこの職員は命をかけて安倍氏を守ろうとしたのではないということだ。自分が犯罪者となり家族が辱めを受けることを良しとしなかった。守ったのは家族だ。安倍氏と佐川氏はこの末端の職員をここまで追い詰めた。
   安倍氏も佐川氏も辞任したくらいでは責任をとったとはいわせない。豚箱に入ってもらう。この自殺した職員のためにも罪を償って欲しい。罪状は「国を売った罪だ」。(この項おわり)