琴言譚®︎[きんげんたん]

今、救世主なら語る

尖閣諸島危うし 中国が牙を向いた

f:id:mitsu369:20210724122143p:image

 第32回夏季オリンピック東京大会が7月23日夜、開幕した。新型コロナウイルス禍で多くの犠牲を払いながら強行された東京五輪。日本の国民の関心は8月8日までここに集中することになる。しかし、日本はもはや商業的意味しか持たない虚飾の祭典に浮かれてはいられない。紛争の危機はもうすぐそこに来ている。台湾問題。そう中国の侵略だ。


習近平「台湾統一は任務」
「台湾問題の解決と祖国の完全統一の実現は中国共産党の揺るぎない歴史的任務」。7月1日、北京の天安門広場で開いた党創建100年の式典で習近平共産党総書記(国家主席)は台湾の「統一」をなし遂げる決意を明確に宣言した。「いかなる台湾独立のたくらみも断固として粉砕する必要がある」とし、一歩も引かない姿勢を明らかにしたのである。
急速な経済成長をなし遂げ、米国を追い抜き世界1が視野に入りつつある強国としての自信がみなぎる国家主席の発言だが、ここまであからさまになると日本も安閑とはしていられない。断固とした態度をとる必要がある。なぜなら、仮に中国が習近平の言葉通り、台湾統一をなし遂げれば「台湾に付属する島」との理由で尖閣諸島の領有権も一緒に蹂躙してくることは確実だからだ。これは日本の国防、そして経済成長を考えた時に決して許してはならないことである。
もちろんそこは日本政府も分かっていて麻生太郎副総理兼財務省が「中国が台湾に侵攻した場合、安全保障関連法が定める『存立危機事態』と認定して、限定的な集団的自衛権を行使することもある」との認識を示し、応戦してはいる。だが実はこれでは何の牽制にもなっていない。集団的自衛権という結局、米国の威を借りながらの牽制は「米国抜きでは日本は何もできません」と言っているのと同じだからだ。かえって中国に甘く見られ、逆効果というものだ。 

f:id:mitsu369:20210724122312p:image
●「台湾独立?」米国は知らぬ顔
しかも決定的なのはその後のカート・キャンベル国家安全保障会議(NSC)インド太平洋調整官の言葉だ。キャンベル氏は「台湾の独立を支持しない」と発言したのである。つまり台湾は中国の領土であるという中国側の主張を認めた格好であり、それはすなわち尖閣諸島の中国の占有を事実上、認めたことにもなるのである。

f:id:mitsu369:20210724124116p:image
尖閣諸島で石油、掘るべし
こうなると日本は形無しである。いくら集団的自衛権を振りかざしてみても、米国は助けてはくれない。あてにしていた虎が早々に白旗をあげてしまったのだ。もうキツネはその威をかることはできない。あとは獅子に踏みにじられるだけのことである。米国は決して助けてはくれない。
尖閣諸島は資源の宝庫である。日本は譲ってはならない。ここを譲ってしまえば日本の国力は大きく損なわれる。防衛上も、問題だ。尖閣諸島をとられれば、いずれ沖縄が危機にさらされる。いくら摩擦があったとしても断固として守り抜かなければならない。
まずはすかさず日本は動くことだ。尖閣諸島で石油を掘ること。掘ればでてくることはすでに調査済みである。分かっている。だから中国も躍起になってのだ。尖閣諸島で石油を堀り、既成事実をつくり日本の領土であることを証明するのだ。こうなれば中国も簡単には手出しはできない。尖閣諸島の開発は、最大の防衛なのである。   (了)f:id:mitsu369:20210724123952p:image